ラグビーワールドカップに見る、“ファン予備軍”を“ロイヤリティの高いファン“に変えるためのヒント

顧客エンゲージメント

9月18日~10月31日までイングランドで開催されているラグビーワールドカップ2015、日本でも大きな盛り上がりを見せていますね。世界ランキング3位、ラグビーワールドカップで2度も優勝している南アフリカに勝利するという歴史的大金星をあげたことが一番の理由ですが、イギリスのテレビ局BBCはこの勝利を「ラグビー史上最大の番狂わせ」と表現し、「ハリー・ポッター」シリーズの作者J・K・ローリングさんも、自身のツイッターで「私にはこんなストーリーは書けない!」と驚きを表現。

そもそもラグビーは、チームメンバー全員での攻撃と防御で得点を競い合うチームスポーツ。その特性からほとんど番狂わせが起こらないそうで、南アフリカ3位、日本13位(南アフリカを下した後11位に浮上しましたが)という世界ランキングの差は、サッカーで言うと1位と100位くらいの差があるのだとか(!)。そういった背景を知ると、ラグビーに詳しい人たちの驚きが大きいのもうなずけますね。

ただ、9月27日に放送された「サンデーモーニング」で、この盛り上がりに対し「にわかファンが増えております」と指摘していたのが司会の関口宏さん。ラグビーのルールの解説コーナーでは、「さて、そこで、ルールも分からなくて興奮してらっしゃる方に」と切り出す場面も。同番組ご意見番の張本勲さんも、「過大評価しすぎてるところはあるね」「これから勉強することが必要じゃないですかね」とコメント。

ではこれを一時的な盛り上がりで終わらせず、ラグビーの存続や成長を応援してくれて、生涯応援・サポートしてくれるロイヤリティの高いファンを作るために、どのようなことができるのでしょうか。


ファンを育てるためのSNSの活用

企業やブランドが潜在的ファン層の顧客化を目的にSNSを活用することはよくありますが、今ファン予備軍が増えているラグビーでも、彼らの思考や感情に訴えかけ、共感と愛着を高めることができるように思います。

奇跡的勝利を収めた南アフリカ戦後、スコットランドに敗退してしまい、がっかりした方も多かったと思います。少しラグビー熱が冷めてしまったファン予備軍の方もいたかもしれません。でもその翌日、日本ラグビーフットボール協会の公式ツイッターページには、スコットランド戦を終えての下記五郎丸選手のリツイートが。

前向きで力強いこのメッセージに心を動かされ、気を持ち直し、応援を続けようと思った方も多かったのではないでしょうか。日本ラグビーフットボール協会では、こうした日本代表選手の想いだけでなく、練習や試合、普段見ることができないチームの裏側や選手の素顔をツイート+画像+動画で紹介していますが、これが日本代表チームのブランド価値を高めるきっかけとなるはずです。同時に、ファン予備軍の共感や愛着を獲得し、さらにはSNSを活用することで、協会が求めている若年層のファンの醸成にもつながるのではないでしょうか。


魅力的なメンバーズクラブを作る

ファン予備軍の方々の応援というのは、人気選手の活躍や試合結果に左右されるところが大きいと思います。だから人気選手が負傷したり、試合で思ったような結果が出せなかったりした時などには、あっという間に興味を失ってしまうということもあるかもしれません。だから、ファン予備軍の方々にチームへのロイヤリティを感じてもらえれば、そういった短期的な変動要因に振り回されることなく、長期的にチームを応援してくれるのではないでしょうか。

日本ラグビーフットボール協会ではそのロイヤリティを高めるために、メンバーズクラブサイトを開設しています。入会金1,000円、年会費3,500円で

  • 日本代表戦やトップリーグなどの試合招待券2枚を提供(1年に1度)
  • 一般入場に先駆けて、会員限定の先行入場を実施
  • 日本代表戦来場・会員紹介時などにメンバーズポイントを付与
    (ポイントが溜まるとランクがアップし、ランクごとに特典グッズやスペシャルな特典をプレゼント)
  • 日本代表戦や大学選手権、日本選手権などのチケットの優待先行販売
  • 各種イベントへの招待・優待
  • オリジナルグッズの進呈・限定販売
  • レディース会員向けのブランケット&クッションの無料貸出サービス(スタジアムにて)

など、日本のラグビーを積極的に応援し、スタジアムに何度も足を運びたくなるような魅力的な特典が盛り沢山。こうしてロイヤリティを高めることで、年会費、入場料、興行関連収入にもつながり、持続的な成長を実現することができるのではないでしょうか。

さて、明日10月3日にはサモア戦、10月12日にはアメリカ戦が控えています。ファン予備軍の皆さんも、熱心なファンの皆さんも、一丸となって応援しましょう! 頑張れニッポン!

参考:
http://solife-a.com/17090.htmlhttp://www.sankei.com/sports/news/150920/spo1509200008-n1.html