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    2015.01.10 従業員エンゲージメント
    従業員の幸せを考えるチーフ・ハピネス・オフィサー(CHO)という役職が増えている理由

    科学的な研究が進むことで注目が集まる「幸せ」

    先日開催された第57回グラミー賞授賞式、ご覧になりましたか? ミュージックアワードの最高峰との呼び声高いこちらの賞を毎年楽しみにしている音楽ファンも多いはず。今年は新星サム・スミスの最多4冠獲得をはじめ、世界初披露となったポール・マッカートニー、カニエ・ウェスト、リアーナがコラボしたシングルのパフォーマンスなどがあり、話題と見所も盛りだくさんでしたよね。

    でもエンゲージメントの視点から、とても気になるアーティストがいました。それが、3冠を獲得したファレル・ウィリアムス。彼のシングル『ハッピー』は米シングルチャートで10週連続1位を記録、世界175カ国のiTunes Storeチャートで1位を獲得、オフィシャル・ミュージック・ビデオ(以下MV)の再?生回数はYouTubeで2億3000万回超えを記録し、ファレル旋風が世界を席巻しました。本曲のMVは、世界各国バージョンでも制作され、NIGO?プロデュースの日本版MVには、ふなっしーや久保田利伸、氣志團などをはじめとする日本の多彩な顔ぶれが登場し、これ以外にもカバー動画が次々と作られるなど、ハッピーの輪は大きな広がりを見せました。

    なぜ本曲がそこまでの大ヒットになったのか。それは、聴いているだけで心が軽くなるようなリズムはもちろん、タイトルにもある通り、「幸せだから手を叩こう」という内容の幸せをテーマにした前向きで明るい歌詞に元気をもらえるからでした。

    昔は「幸せ」と言えば哲学的な考え方がメインだったものの、今や「ポジティブ心理学」「脳科学」「ウェルビーイング」などの分野において「幸福学」の研究が進み、より身近なものとなりました。結果興味・関心と意識が高まり、私たちはより現実的に幸せを追求するようになりました。ヨガや瞑想などを実践する人が増えたのも、ストレス減少や集中力アップなど、幸福度の増幅に効果があることが科学的に実証されていることはもちろん、自分自身でその効果を感じていることが関係していると思います。やはり私たちは皆幸せになりたいのです。だからファレルの『ハッピー』のように、幸せになれるものに心惹かれるのです。


    チーフ・ハピネス・オフィサー(CHO)はシリコンバレー生まれ?

    幸福学は昨今、人材育成の観点でも積極的に取り入れられるようになりました。特にシリコンバレーのIT企業やスタートアップなどではこの傾向が強いのですが、そもそもグーグル人材部門、人材育成担当のチャディー・メン・タン氏が2012年のTED(下記動画参照)で、思いやりの実践が働くことの楽しさと利益を生むものであると、グーグルを例に紹介したところ、従業員の幸福度というコンセプトが注目されるようになりました。

    さらに、「幸せを届ける会社」として知られているザッポスのCEOトニー・シェイ氏のベストセラー、『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか』の中で、その企業文化が紹介され、社員の幸せを追求すると、それが顧客や取引先の幸せにつながるというシェイ氏の考え方に多くの企業が感銘を受けました。そこから派生した役職が従業員の幸せを考えるチーフ・ハピネス・オフィサー(CHO)です。


    従業員の幸福度を測り、幸せな職場環境を作ることで得られる効果とは?

    幸せを研究し、映画『happy -しあわせを探すあなたへ』の制作にも関わった心理学者、ソンジャ・ライウボマースキー博士らの研究により、「幸福度の高い従業員はそうでない従業員に比べ、生産性が30%、営業成績が37%、創造性に至っては3倍も高くなる」ということが分かっています。これが何故かと言うと、「幸せだ」と感じながら行動すると、やる気や学習能力といった作用を司る脳内の神経伝達物質、「ドーパミン」が分泌されて、脳はより効率的に働くからです。そのデータを証明するかのように、ザッポスのコンサルタントであり、幸せな職場づくりのスペシャリスト集団、デリバリング・ハピネス社によると、CHOを設けてから前年比で売上が40%増え、社員の定着率においては何と90%にまで上がった企業もあることが分かっています。だからこそ今、CHOを中心に、利益よりも従業員の幸せを優先させる企業が急増しているのです。

    従業員が幸せに働ける環境を作るには、まず現時点での従業員の状況を把握することが必要です。それには従業員満足度やエンゲージメント、さらにはNPS®(ネットプロモータースコア)などの指標を用いて調査することが可能です。NPS®は本来顧客ロイヤリティを測るために開発されたものですが、最近では従業員ロイヤリティを測るために活用している企業も増えています。CHOという役職を設けなくとも、その調査結果をもとに、従業員がやりがいと情熱と成長を感じられる職場づくりを考えてみませんか?

    参考:
    http://www.forbes.com/sites/martinzwilling/2014/12/02/how-to-squeeze-productivity-from-employee-happiness/?
    https://hbr.org/2012/01/positive-intelligence?
    http://observer.com/2014/02/inside-bs-tech-jobs-what-a-chief-happiness-officer-actually-does-for-a-living/

    SHAR

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