社員の声で生まれた株式会社ゾフ(Zoff)の行動指針が可能とする経営理念の実現

企業のビジョンやミッション

その日の気分でフレームを変えるという、メガネでおしゃれを楽しむ方、最近増えましたよね。ひと昔前であれば、メガネを作るのに数万円するのは当たり前、だから一つのメガネをずっと大事にしたという人が大半だったのではないでしょうか。

でもメガネの価格は大きく変わり、Tシャツを買うように気軽にメガネが買える時代になりました。「メガネは5,000円」そんな時代を作り上げたパイオニア的存在が、株式会社 ゾフ(以下「Zoff」)でした。同社が成長を続ける理由は、決してその価格だけではありません。その背景にある経営理念と行動指針こそが成長の糧となっているようです。


メガネ界の革命児、Zoff

Zoffの最大の特徴は、5,000円・7,000円・9,000円(税抜)のスリープライスシステム。今ではこの価格帯が当たり前になりましたが、それも自社で一括して企画から製造、販売にいたるまでを行うSPA方式を採用しているから。SPAには、中間コストを省ける、顧客ニーズを反映した迅速な商品開発が行える、適時適量の生産が可能となる、などのメリットがあり、ユニクロもこの方式で急成長しています。Zoffの場合はSPAの採用に加え、国内大手メーカーからレンズを大量に仕入れたことが、低価格の実現に貢献したようです。

創業当初はフレームの品質に問題もあったようですが、MADE IN JAPANフレームの9割以上のシェアを持つ「めがねの聖地」で知られる福井県鯖江市のフレームの生産管理のベテランを中国の工場に派遣・常駐させることで、品質とコストパフォーマンスの向上を実現させました。


おもてなしが軸となったZoffの経営理念と行動基準

「お客様に真心をもって接し、メガネを通じて社会に貢献します」という経営理念の下、メガネを通じておもてなしをするということを軸にした経営を行っているZoff。人による差別化を行うため、

・Interest(お客さまの行動に興味や関心を持ち、相手の立場で行動しよう)
・Professional(視力改善により、お客さまの人体を守り、生活を豊かにするプロ集団になろう)
・Speed(スピーディーに効率よく対応、運営しよう)

の頭文字をとったIPSという独自の行動指標をおもてなしの基準としています。


価格だけではない、人がいるから売れるゾフのメガネ

Zoffの行動指標・IPSは、全国のエリアマネージャーが2ヶ月間徹底的に話し合って確立されたもの。顧客満足度だけではなく、その先にある「感動」を皆で追求した結果、当たり前のことを当たり前に行うということと、お客さまにおもてなしをするということが感動につながると結論づけ、IPSが生まれました。

皆で決めたIPSは、社員のコミュニケーションにおける共通言語として浸透し、社員一丸となってそれを実践しようという姿勢につながっているのだとか。さらには、店長会、接客ロールプレイング大会、マイスター制度などの各種審査・評価基準にIPSを取り入れて、一貫したビジョンを社員全員で共有できるように。社員一人ひとりがお客さまに感動をお届けできるだろうかと考えながらをIPSを実践することで、売上に比例して顧客からの感謝のコメントやリピート率も増えたそうで、経営理念の実現に向けて着実に歩みを進めているように見えます。Zoffは人材を「人財」と表現し、採用時はその人の魅力を重要視する会社。だからこそ、従業員エンゲージメントが高い会社なのではないかという印象を受けます。

ビジョンやミッションの伝達を的確に行うことが社員の共感を生み、IPSが生まれ浸透したことで雇用・教育コストが削減され、さらにはサービス品質向上、離職率の低下、新サービス・商品の提案増加などにつながっている……。メガネを気軽に楽しめるファッションアイテムとして新しい価値を提供してきたZoffがこれから目指すのは、顧客の目に関わる全ての領域を網羅する「トータルアイケア」。今後どのような成長を遂げるのかが楽しみです。

参考:
http://www.zoff.co.jp/about/
http://www.f-qs.com/07-zoff.html