研究でも証明されている、従業員エンゲージメントがもたらす効果とその重要性

エンゲージメント

前回の記事で、「従業員エンゲージメントは、組織の成功のための基盤であり、その基盤を磐石にすることで成果が生まれやすくなる」とお伝えしました。

★記事はこちら→経済産業省「おもてなし経営企業選」選出企業に見る、従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントのポジティブな連鎖

これは、統計的分析のなされた複数の研究を収集し,様々な角度からそれらを統合したり比較したりする『The Journal of Applied Psychology』(応用心理学ジャーナル)掲載の分析研究でも、従業員エンゲージメントが、様々な会社や組織の業績に深く関係していることが証明されています。今回はその研究結果を参考に、従業員エンゲージメントの効果と重要性についてお伝えしたいと思います。

まず知っておきたい、従業員エンゲージメントの役割

もしかしたら、「従業員のモチベーションの元は給料や賞与などの金銭的なインセンティブにあるのではないか?」とお考えもいるかもしれません。そんな方にお伝えしたいのは、金銭的なインセンティブがやる気を起こす要素の一つではあるものの、決してそれが全てではないということ。知識・経験・スキルを身につけることで給料や賞与に反映されるのはもちろん嬉しいことですが、それよりも楽しく、前向きに、やりがいを見出して仕事をすることに重きを置いている従業員が意外に多いのも事実。私達は人生の三分の一を仕事に費やします。だからこそ、プライベートだけでなく仕事で有意義な時間を過ごしたい、と願うことは自然なことだと言えます。

研究では、エンゲージメントの高い従業員は、職場への意識的・感情的な結びつきがより緊密であることも分かっています。これは、会社や組織に対して愛着や共感を持ち、絆を感じているということ。仕事にやりがいを感じることで「熱意」が生まれ、熱心に取り組みたいという気持ちから「没頭」し、その仕事を行うことで自分が活き活きすることから「活力」を得る、それがまさに「従業員エンゲージメントが高い状態」を生み出します。このような状態であれば、従業員のストレス耐性も高くなり、より柔軟な考え方や行動を仕事において実践できるようになります。

また、自分自身に対しても、一緒に働く仲間に対しても、能力・スキル・知識などにおける自信の度合いが格段に高くなるのが、エンゲージメントの高い従業員の特徴です。このような状態にあることで、自然と業務効率やその質も高まります。

高い従業員エンゲージメントがもたらす効果

会社を大きく成長させるためには、やはり顧客満足度が重要です。お客様が自社の製品・サービスに満足し、リピート・追加購入をしてくれることで、安定経営がもたらされます。でも安定に落ち着くのではなく、成長へのステップアップを踏まなければいけません。それに必要なのは、お客様の共感を得て、「友人や知人にも薦めたい」という気持ちを高めること。ここで高い従業員エンゲージメントが力を発揮します。

会社や組織に対して愛着や共感を持ち、絆を感じて仕事をする従業員が多ければ多いほど、パフォーマンスの向上につながるというのは前述の通りですが、それはより良い製品・サービスの実現につながり、お客様の期待を大きく上回り、その予想外の喜びや感動がお客様をファンへと変えていきます。ファンになってくれたお客様はその製品やサービスを応援し、「推奨者」として知人や友人はもちろん、SNSなどでも積極的に口コミで広めてくれるということが分かっています。

ファンとなってくれたお客様だけでなく、エンゲージメントの高い従業員も、会社の広告塔として活躍してくれます。それは愛着があるからこそで、その根底にあるのは「会社と共に成長したい」「会社の成功に貢献したい」という熱い想い。その意欲に掻き立てられ、実際に会社を大きく成長させていくための、様々な形での貢献が期待できるはずです。

(引用元:http://ro.uow.edu.au/cgi/viewcontent.cgi?article=1039&context=sbshdr