セミナーレポート「NPSアメリカ最新レポートExperience18 in Los angels 世界のCX Now!」

NPS

トータル・エンゲージメント・グループのコンサルタント藤谷拓は、7月4日「NPSアメリカ最新レポート Experience18 in Los angels 世界のCX Now!」と題し、講演を行いました。

例年、CX・NPSの動向調査で渡米する藤谷は、5月にロサンゼルスで開催されExperience18に参加しました。全セッションの参加者1500人のうち日本人はわずか4人という状況の中、数々の著名な企業が発表するセッションに参加。セミナーでは、その中でも注目の事例を紹介しました。

Experience18は、カスタマーエクスペリエンスをモニタリングするツールを提供するとともにコンサルティングを手がけるメダリアが主催しています。今年は35講演、参加企業500社、参加人数は前回と比較して300人増加。通路に立ち見がでるほど賑わいをみせるカンファレンスとなりました。

藤谷は、同イベントの昨年と今年の違いについて、登壇者の役職をあげます。2017年に登壇したのはアップルストア、マリオット・インターナショナル、トイザらス、MGMホテル・アンド・リゾーツなど大企業の経営層でした。リーマンショックなど様々な要因で、売り上げや株価も下がり、企業文化の変革をせまられた中で、NPSを導入して顧客に向き合ったことによる成果を語りました。

今年、2018年は、大手GMSの「ターゲット」、大手ホームセンターのHome Depotなど流通系、大手金融 Bank Of America、TD bankの部長クラスが登場し、「導入して成功しました」ではなく、「現場で試行錯誤のまっただ中である」という様子を伝えました。会場には現場のスタッフも多く参加しており、彼らがいるからうまく回っているとスタッフを称賛・鼓舞するパフォーマンなども交えて、現場とNPSプログラムを実践している様子を伝えました。

講演のひとつに登場したHome Depotはもともと創業者が「カスタマーファースト」を大事にしていました。しかし、2001年に社長が交代し、GEからきた社長が製造業の品質管理や改善の仕組みを取り入れます。顧客を見なくなり、もともと高かった顧客満足の評価が下がり、競合と同じレベルまで落ちていきました。そこで、2007年に創業期のカルチャを知るボードメンバから新代表を任命しました。NPSを導入して顧客の声を聞き、顧客に向き合うことで企業文化をとりもどした、と紹介しました。

特徴的だったのは、NPSという言葉は経営層だけが使い、現場では「顧客満足度」であったり「再来店の意思」などわかりやすい言葉で伝えていたことでした。また、店頭で実践された良い事例をを吸い上げて全店に伝え、経営者や周りのスタッフから賞賛されるという仕組みづくりも取り入れ、顧客に向き合う文化を取り戻していきました。

その他にも、ゲストセントリックを宣言・実行する「ターゲット」、スモールビジネス・一般顧客に力を入れ推奨者や批判者へのきめ細かいコミュニケーションを展開した「Bank Of America」などの事例を紹介しました。 

ある調査によると、NPSプログラムの導入に成功している企業の特徴は「最も大きい要素は、経営者・役員からの協力を得られていること」、一方うまくいかない企業の特徴は「組織内における会社のNPSプログラムの目的、ゴールの理解が乏しいこと」という結果がでています。

藤谷は、顧客体験を高めるホームランはないし、近道もない。役員、中間管理職、現場の従業員、あらゆる層において、顧客の声を丁寧に吸い上げ、それにたいして地道にアクションすることの重要性を強調しました。

今後も当社ではアメリカのエンゲージメントやNPSのケーススタディをレポートしていきます。