NPS活動は支援部隊を承認できるKPIでもある!

コラム

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こんにちは、カスタマーサクセス本部の井上です。NPSという指標については、顧客エンゲージメントにフォーカスさることが多いですが、従業員エンゲージメントも顧客ロイヤルティを高めるには不可欠な要因の一つです。

私は日頃、顧客エンゲージメントを高めるアドバイスをしていますが、時には組織の課題解決のサポートもしています。組織を強くするためには、従業員のエンゲージメントをアップすることが重要ですが、そのお手伝いもしています。

今回はそんな体験の一つをご紹介したいともいます。

小売業のA社の担当のCRM部門の方々との面談をしたときに、現状課題やNPSの導入検討にいたる背景など改善の仮説を立てるためのヒアリングを実施しました。ヒアリング後は他社のケーススタディなど情報交換を行ったのですが、そこで興味深い話を伺いました。

同社の経営管理層は、売り上げが伸びないのは、会員顧客数の伸び悩みが原因であるという仮説を持っていました。その問題を解決するために、CRM部門は「会員数を増やす」という課題が与えられたのです。

さっそく、CRM部門では会員数アップのための施策を考えて、実行に移しました。その後、会員数が伸び、結果として売り上げも伸びました。しかし、会員数を伸ばす施策は、施策そのものが日々の営業(売上)と直結するものであるがゆえに、施策の効用は見えずらいものとなります。そうなると当然、成果は前線部隊である営業(店舗)の頑張りだと認識され、営業部門だけが褒められ、支援部隊であるCRM部門は評価されなかったのです。

しかし、他のNPS導入企業B社ではNPSの導入によって起こった変化の話を聞きました。B社ではNPSというKPIをマーケティングやCRM部門の主導で採用したのですが、NPS調査によって、顧客に影響を与える細かな接点での可視化が可能となり、施策の前後でのKPIの変化が見られることで、どの施策に対して効果があったのかが明らかになったのです。営業部門だけでなく、自分たちの功績も証明されることにより、評価されるようになったのです。

NPSを上げるためには、顧客体験(タッチポイントごと)の課題を解決し、ロイヤルティを向上させていく必要があります。それを実現するためには、顧客とのタッチポイント毎に的確な施策を打たなければなりません。施策を実行した結果、タッチポイント毎の評価も上がり、結果NPSが上がっていくことも可視化されます。もちろん現場の頑張りも必要ですが、マーケティングやCRM部門が作成した顧客ロイヤルティ向上施策を現場が実施したから、売り上げがアップしたのです。

マーケティングやCRM部門などの支援部隊が公正公平に評価され、所属スタッフのモチベーションも高まることで、NPSアップの取り組みは加速します。この好循環によって、売り上げも上がりますし、会社の雰囲気もよくなるのです。

顧客ロイヤルティを上げる取り組みによって、従業員のロイヤルティを上げることも可能です。一石二鳥のように思えますが、一石二鳥というよりはむしろ、従業員と顧客のロイヤルティは表裏一体で切り離すことができないのです。正しい取り組みを行うことで、顧客と従業員の両方のロイヤルティ向上を同時にはかれるのです。