地域密着型「ダイシン百貨店」が“地域に根ざしたコミュニティネットワーク”を構築できるのは、高い従業員エンゲージメントがあってこそ!

エンゲージメント

前回の「地域密着型『ダイシン百貨店』の究極の顧客目線とおもてなしの心が高める顧客エンゲージメント」の記事で、ダイシン百貨店の地域密着型の店づくりと、顧客エンゲージメントをどう高めているのかについてお伝えしました。地域のお客様に愛着を持っていただき、リピート購入や友人・知人への推奨をしていただくには、やはり従業員の存在が欠かせません。何故ならお客様の愛着を獲得するためには優れた顧客体験の提供が必要であり、その顧客体験を直接的に提供しているのが、サービスフロントやバックヤードで働く従業員だからです。ではダイシン百貨店では、どのようにして従業員エンゲージメントを高め、愛着の湧く顧客体験へとつなげているのでしょうか。


現場への権限委譲で従業員のモチベーションアップに!

ダイシン百貨店の興味深いところは、バイヤーがいないということ。同店営業企画部チーフ・塩沢さんによると、「売り場担当者が仕入れを任されています。現場であればすぐ対応できますし、問屋様に取扱いのある商品は数日後に商品が店頭に並びます」とのこと。仕入れをバイヤーではなく現場に任せているのは、彼らの感覚を大切にしているからだそうです。勤続年数の長い従業員が多いというダイシン百貨店は、従業員に気軽に話しかけるお客様が多いとのことで、従業員とお客様の距離が近いからこそ、このようなスタイルを貫いているのだと思います。でもこれは会社側が従業員のことを信用していなければできないことで、そんな会社の姿勢に従業員もモチベーションが上がり、会社に対して愛着や絆を感じることができるはずです。

「弊社には『失敗してもいいからまず行動』という方針があります。そのせいか社内での助け合いも活発なんです」と塩沢さん。社員のアイディアや行動力を大切にするダイシン百貨店の姿勢が伺えますね。個々の能力が伸びるのはもちろん、チームとしての団結力も強まるのではないでしょうか。


従業員を大切に思う気持ちを行動で伝える

「従業員向けのイベントなどは何かありますか?」という質問に、「弊社では2か月に1度誕生日会を開いています。生バンドを呼び、社内のレストランで料理を作って、フルコースで誕生日の従業員をもてなしているんですよ」と教えてくれた塩沢さん。ダイシン百貨店の従業員数は、2015年1月現在、パートさんを含め約240名。人数が多い分、顔は知っていても話したこともない人も多くいるようで、そんな彼らのコミュニケーションの場にもなっているそう。

また、2012年にリニューアルオープンをしたダイシン百貨店ですが、2年半を要したというリニューアル時は、半分ずつ建て替えを行ったのだとか。これはお客様に忘れられないためにというのはもちろん、雇用を守るためだったのだとか。

会社が自分達のことを大切に思ってくれているという実感も、会社に対する愛着や絆につながりますね。


以上、いかがでしたでしょうか。最後に下記従業員エンゲージメントフローをご覧ください。

従業員エンゲージメントフロー

従業員エンゲージメントは、顧客エンゲージメント同様、従業員が会社に対して愛着を感じたり、ビジョンやミッションに共感することで、会社の存続や成長に貢献しようとする行動を起こすもの。従業員エンゲージメントが強化されることで、①サービス品質の向上、サービス改善・新商品提案、離職率低下、②顧客数と売上拡大、持続的成長、という連鎖が生まれるため、従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントは、車の両輪のように連動させていくことが重要です。

取材協力: ダイシン百貨店 営業企画部チーフ 塩沢紀行さん