85%の顧客は不満・苦情を店に伝えていない~40年間のカスタマーサービス研究をまとめた「グッドマンの知見&教訓」が教えてくれる真実

顧客満足度

田舎から上京して間もない20歳ぐらいの頃、新宿の美容院で「郷ひろみにしてくれ」と言ったものの仕上りがオバサンの頭になっていたので、「これじゃー、郷ひろみじゃなくてサザエさんやんけー!!」と言いたいところをぐっとおさえて、「ありがとう」と言った、わたちゃんです。おそらく苦情を言っても、「それは素材の問題です」と相手にされないでしょうけどね。

「不満があっても顧客は苦情を言わない」 
1件のクレームの影では9件の不満な顧客が沈黙している

戦略的カスタマーサービスのコンサルタントの第一人者であり、苦情処理と再購入決定率の相関関係や口コミの波及効果を測定した結果をまとめたことで有名なジョン・グッドマン氏は、40年にわたるコンサルティング経験や調査結果から。籍やセミナーを通じて様々な知見や教訓を提供しています。

その中のひとつに、「ほとんどの顧客は苦情を申し立てない」という教訓があります。お客様がネガティブな体験をしてもそれが苦情として企業にあがってくるのは氷山の一角であり、ほとんどの苦情は企業に通知されないままで不満を抱えたまま離反していく客も多いという教訓です。

企業は数少ない苦情でも氷山の下にいるその他大勢の顧客の代表の声だと真摯に受け止めることが重要となってきます。

特にサービス業では、お客様は接客をした人に直接不満を言えない

また、医者、マッサージ、美容院といった対人で接客サービスを実施するような業種では、サービスを受けた人に対する苦情になることや、直接本人に対して不満は言いにくいことから、アンケートを取得してもお客様の本音を引き出すことが困難で、本教訓が顕著に現れると言われています。

顧客の本音・不満を引き出す方法とは?

こういった業種では、サービス直後のサービス提供者が属する組織によるアンケートでなく、別の機会を設けてサービス提供者とは別組織でお客様の評価や不満点、ニーズを積極的にヒアリングしていくことが重要です。

言いにくい不満や要望をキャッチするために
別の組織がお客様にヒアリングする取り組み事例

通院が困難な患者に対して訪問歯科診療サービスを提供し高いサービス品質で有名なデンタルサポート(千葉市)では、医師とは別組織の担当者が患者を訪問し、治療サービスの満足度や要望をヒアリングするそうです。直接医師には言えないちょっとした不満や要望も積極的に受け止め改善につなげることで満足度の高いサービス品質を実現しています。素晴らしい組織的な取り組みですね。

ということで、あれから30年たった僕の美容院通いで今回は「トライアスロンをしているベンチャー企業の社長風に」と注文したところ、仕上がりが「競馬している八百屋の角刈りの大将」になってしまったのですが、やはり文句が言えなくて、グッドマンの教訓を体感している今日この頃です。

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