素晴らしい人財を維持することで、より多くの素晴らしい人財を得ることができる

従業員エンゲージメント

LyndaSanchez

(※本記事を寄稿したTristan White氏は、理学療法士であるだけでなく、トライアスロン選手、ブロガー、理学療法を提供する企業The Physio CoCEOという顔も持っています)。

健全な企業文化を創るには、貢献度の高い優秀な人財を雇えばいいというわけではありません。まず今いる従業員を気遣い、より彼らが成長できるような環境を提供することが求められます。

先日、The Physio Coは、経済専門誌「ビジネス・レビュー・ウィークリー」の「オーストラリアの最高の職場50選」で5位にランクインすることができました。これは何年も続けてきた努力と、その過程で学んだ気づきが活かされた結果だと思っています。弊社はこの経験で、採用と定着率の関係について学びました。

多くの人が、「最高の職場」に選ばれた会社というのは、人事が履歴書を精査するので手一杯になるくらい人気があるのではと想像するのではないでしょうか。確かに間違いではありませんが、弊社には多くの苦労もありました。

2012年の「オーストラリアの最高の職場50選」で8位にランクインした後、弊社の従業員定着率に陰りが見えました。決して経営を揺るがすようなものではありませんでしたが、一年のうちで一番採用が難しいと言われる年半ばに、何名かの療法士が離職していきました。

これにより、少ない人数でこれまでの業務をこなさなくてはならなくなり、従業員への精神的・身体的負担は大きくなっていきました。この状態で営業を続けた数週間後には、モラルの低下も見られ、さらに多くの従業員が離職を考えるようになっていきました。こういった状況の中、新しい療法士を雇うのも難しくなっていきました。

私がこの状況にどのように対応したかと言えば、一人ひとりの働きを認識し、チームメンバーやメンターとしての昇格なども行い、いくつかのクライアントとの契約をあきらめることにし、より既存のチームのサポートを強固にしました。チームメンバーのワークライフバランスに重点を置くようにしたのです。チームの素晴らしい働きに感謝し、できる範囲でリソースを追加し、なぜこの仕事をしているのかを皆で考える機会を設けました。定着率にフォーカスしたのです。

これにより少しずつではありますが、変化が見られるようになりました。モラルも向上し、以前のように仕事を楽しめるようになり、定着率も安定するようになり、療法士を新しく雇うことができるようになりました。

その後1年でチームは成長し、企業文化が発達し、これまでにない従業員定着率を記録することができました。

高い従業員定着率というのは、強い企業文化が創られた証拠です。定着率が高くなると、事業の安定率も高まります。

こうした素晴らしい企業文化が創られたことで従業員がより自社のサービスを周りへすすめるようになり、ヘッドハンターが弊社により多くの良質な候補者を推薦するようになり、弊社へ直接する候補者の数も増えました。自分たちの事業、製品、サービスに自信を持ち、高い従業員定着率を実現している会社に入りたい、そう思う人が増えるのは自然なことです。

より強い企業文化を創るためには、新しい人財の獲得ばかりに目を向けず、目の前にある芽に水をやり、いたわり育てることが大切なのではないでしょうか。

※本記事はSmartCompanyの下記の記事を、許可を得て翻訳・転載しています。
http://www.smartcompany.com.au/people-human-resources/human-resources/32415-why-retaining-great-staff-will-attract-more-great-staff/

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