アップルやスターバックスのような成功を生む企業文化は、高いモチベーションや従業員エンゲージメントから生まれている!

従業員エンゲージメント

企業のトップやマネジメント層の多くが、企業文化というのは成功に欠かせないものと考えています。でもそれを確立するのはまるで夢物語のようで形骸化されてしまうことも多いのではないでしょうか。でも例えばアップルやスターバックスのように文化がしっかり確立され、社員を「歯車」ではなく「資産」「人財」として扱う文化が浸透し、従業員が最高のパフォーマンスで仕事ができる企業というのは、やはり強いものです。だからこそ、生産性を高める企業文化というのは、夢物語ではなく企業基準として育てていくべきものではないでしょうか。


従業員のモチベーションにフォーカスする

人事コンサルタントでもあり、ニューヨークタイムズのベストセラー・”Primed to Perform”の共著者でもあるリンゼイ・マグレガー氏によると、変化が多く、時の流れが早くなった現代で、乏しい企業文化に異議を唱える若い世代が増えたことで、より積極的に企業文化の醸成に取り組んでいかなくてはいけないと考える企業が増えてきているのだそう。日本でもブラック企業の社会問題化を受け、「長時間労働」を美徳とする日本の企業文化を変えようとする動きも目立ってきましたよね。

何千にも及ぶ人間の行動に関する研究結果を分析したマグレガー氏は、どんな企業でも持続可能な生産性の高い企業文化を醸成することができると言います。企業の生産性の中心にあるのは従業員のモチベーションです。目標となる数字を達成することを目的とするよりも、会社に対して愛着や絆を感じ、ビジョン実現のための使命・目的・役割・存在意義などを自ら考えて、モチベーション高く行動する方が、ずっと生産性が高くなります。

アップルストアで何週間にも及ぶ調査を行ったマグレガー氏は、マネジメント層が一人ひとりのスタッフを信頼し、権限を与えて、かつサポートすることが、従業員の高いモチベーションにつながっていることに気づきました。それが、小売店舗の売り場面積あたりの売り上げで、米アップルストアがダントツ首位となる結果をもたらしているようです。

会社に対して感じる愛着や絆がモチベーションの原動力となることで、従業員というのは最高の顧客体験を提供し、顧客数や売上の増大に貢献します。ここで心に留めておきたいのは、金銭的なインセンティブがモチベーションの原動力となった場合は、このようなパフォーマンスは期待できないということです。

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ビジョンやメッセージを的確に伝えるリーダーの存在が必要不可欠

アップルの前CEOスティーブ・ジョブズ氏や、スターバックスのCEOハワード・シュルツ氏のように、熱い想いを持って明確なビジョンを打ち出し、従業員を大切にし、新たな製品やサービスを生み出す原動力となるようなリーダーがいる会社は、従業員のモチベーション向上に大きく貢献するものです。シュルツ氏は、売上ではなく、従業員と顧客を最優先課題として考えることこそが、企業が持続的に成長する鍵だと常に従業員に伝えているようですが、従業員一人ひとりが大切にされている、貢献を期待されていると感じることで、共感や愛着を呼び、自社の存続や成長に積極的に関わっていこうとする行動を引き起こします。


従業員エンゲージメントを高めるために

これを「従業員エンゲージメント」が高い状態と言いますが、従業員エンゲージメント強化に必要な要素として、従業員の共感があります。共感を獲得するために、企業のビジョンやミッションを従業員にしっかりと伝え、浸透させていかなければなりません。会社のビジョンやミッションに共感することができれば、それに基づいた目線で考え、決断し、行動に移すことができるようになります。従業員が自発的に動くことで、更なる改善や新しいサービス・商品等の提案増加にもつながります。人材採用の時点で強く共感してくれる人を採用する、入社後に研修などを行って浸透させる、同僚や上司がビジョンやミッションを体現する、などの企業文化があるとより効果的に共感を得られるようになります。

従業員エンゲージメント強化に必要なもう一つの要素に、従業員の愛着があります。愛着は優れた従業員体験を提供することで獲得できるようになりますが、これは必ずしも給料というわけではなく、この会社で働いてよかったと思えるような制度や、社員が一丸となれるようなイベントを行うことなどが挙げられます。アップルストアやスターバックスも細かいマニュアルなどで縛ることなく権限移譲をしていますが、会社が社員一人一人の考えを尊重し、信頼しているという姿勢も愛着を生みます。

従業員エンゲージメント強化は、サービス品質の向上、従業員からのサービス改善・新商品提案の増加、離職率の低下、雇用・教育コストの削減につながります。それが結果として顧客数・売上の増大、顧客離反率の低下、持続的成長をもたらすはずです。

参考:http://www.nasdaq.com/video/how-apples-winning-corporate-culture-leads-to-a-higher-stock-price-519134691