破竹の勢いのニトリ、16期連続最高益を支えるのは明確な目的・目標にあり?!

従業員エンゲージメント

「お、ねだん以上。」というキャッチフレーズでおなじみのニトリ。2014年は消費税増税や円安など、悪い材料がたくさんあったにも関わらず、客単価の上昇や自社開発商品の売上アップで、2015年2月期連結決算は16期連続最高益となりました。

ニトリの凄さは、最近お家騒動で話題となった大塚家具と比べるとよく分かります。大塚家具の一人当たりの経常利益は56.8万円なのに対し、ニトリの一人当たり経常利益は758万円とその差は歴然! これは上場企業上位5%以内の優秀な数値だそう。

破竹の勢いを見せるニトリ、その勢いを支えるものの一つに、同社の理念が関係していそうです。


全社員が共有するニトリの“ロマン”と“ビジョン”

ニトリにはとても明確な目的と目標が存在しています。

まず目的は、“ロマン”として掲げられた「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」というもの。

そしてその目的を達成するための目標が、“ビジョン” として掲げられた下記の30年計画です。

2003年  100店舗 売上高 1,000億円達成
2009年 200店舗 売上高 2,000億円達成
2012年 300店舗 売上高 3,400億円達成
2017年 500店舗 売上高 5,500億円へ  
日本の暮らしを変革。グローバルチェーン展開の本格的なスタートへ
2022年 1,000店舗 売上高 1兆円へ
世界でドミナントエイリアを拡大し、暮らしの変革へ
2032年 3,000店舗 売上高 3兆円へ 
世界の人々に豊かな暮らしを提案する企業へ

引用:企業理念 | ニトリ公式企業サイト


目標を達成し、目的を果たすためには、ヒトの力が何より大事です。ニトリでは全社員がロマンやビジョンを共有しているそうですが、すでに30年計画の約半分を達成しているのは、実現のために計画や課題を共に考え、意欲・執念・好奇心を持って挑んでいるからではないでしょうか。


ニトリに学ぶ、目的を達成するための具体的な目標の大切さ

目的と目標を混同してしまう人もいるかもしれませんが、全く別のものです。目的を達成するために目指すべき行動やその道筋を示したものが目標。だから目的が行先を示すのであれば、目標は過程を示すものです。目的は常にひとつですが、目標は複数あるべきです。複数ある目標が達成できなくて諦めることになったとしても、目的は諦めるべきではありません。複数ある目標に具体性を与えてはじめて目的が達成できるようになります。

これをニトリに当てはめて考えてみましょう。前述のニトリのような具体的な目標値があれば、目的を果たすための行動がより明確になります。そして行動の結果が今どれだけ目標の数値に近づいているのかを客観的に見ることで、適宜行動を調整することができるようになります。目的達成を可能とするのは、行動を通してのみ。ニトリは目標に具体性を与え、こうして社会に向けて意思表明をして“イメージトレーニング”をすることで、従業員の意識や動機づけを高め、行動につなげているように見えます。

行動を起こすことができたとしても、途中には試行錯誤や挫折が大きな壁となることもあるはずです。でも目標を達成した時の達成感を一度経験したら、それが刺激となり、その状態を目指してさらに意欲が湧き上がるはずです。モチベーション高くイキイキと仕事をする従業員が増えることで、顧客サービス・顧客満足度が向上し、持続的な売り上げ安定、売り上げ伸長につながる、そんなプラスの連鎖がニトリでは生まれているように思います。

折しも今、東芝の不適切会計が話題になっています。「東芝グループは、人間尊重を基本として、豊かな価値を創造し、世界の人々の生活・文化に貢献する企業集団をめざします」という立派な理念を掲げている同グループですが、結局は社会的問題を引き起こすまでに。組織の透明性、公平・公正性は大前提ながら、ニトリのように具体的な目標がなければ、実際の行動に落とし込むのは難しいのかもしれません。

参考:
大塚家具・親子の主張を一人当たり経常利益から紐解く
企業理念 | ニトリ公式企業サイト