おもてなしを科学する ~行きつけの鮨屋は最高のおもてなしです

おもてなし


いつもの鮨屋に行き、カウンターに座って今日はどうしようかなと思っていたら、隣に座った家族づれの子供が、「おかーさん、ここの店、言う鮨屋?言うやつね!!」と喜んでいるのを見かけ、「なるほど」と思った、わたちゃんです。自分の娘の小さい頃は「回るやつ」しか行けなかったことを思い出してしまいました。

「おもてなし」の条件とは?
品質の高いサービスと「おもてなし」は違う!!

「おもてなし」というワードは、東京オリンピック招致の成功が拍車をかけて今や世界的に広まっています。おもてなしをキーワードにした商品やサービスが2020年の東京オリンピックに向けて日本には溢れかえることでしょう。しかしながらこの「おもてなし」の定義は何なんでしょう?

一般的には心のこもった待遇や歓待やサービスという風に受け止められやすいのですが、では「心のこもった」という定義は何なのか、単に品質の高いサービスということなのでしょうか?サービスサイエンス的におもてなしの条件を考えてみました。

まず、

①お客様の個別的事前期待に対応している

ことです。共通的事前期待だけでなく、状況で変化したり、潜在的な事前期待も含めた個別的事前期待に対応していることです。次に、

②貴方だけにしているサービスである

ことです。お客様をセグメント化して個別的事前期待を予想して質の高いサービスを提供するだけでなく、11のカスタマイズされたサービスが求められます。最後に、

③お客様の先回りをしたサービスである

ことです。お客様から要望を受けてから対応するのではなく、事前にお客様の要望や潜在期待を察知してこちらから先回りした対応をすることです。お客様の個別的要望を受けてスペシャリティの高い11のサービスを提供するだけではおもてなしとは言えないのです。

「言わなくても」最適な個別サービスが提供される
いきつけの鮨屋は最高の「おもてなし」!!

こう考えると、僕の好みや体調、腹ぐあい、懐ぐあいを考えて、日によって違う仕入れたネタから、こちらから言わなくても最適な組み合わせでつまみを出してくれる鮨屋の大将からは、最高の「おもてなし」を受けているのだと思います。まさしく鮨屋は「回るやつ」から「言うやつ」を経て「言わなくてもいいやつ」になると「おもてなし」を実現できるという訳です。

ということで、早速社会人になった娘を鮨屋に連れて行き、大将からの最高のおもてなしを受けました。「今度はお母さんも連れて来よう」と言ったところ、「それは止めた方がいい」とのアドバイス。「なんで?」と聞いたところ、「こんなおもてなし受けたら、『あんたは変わった。こんな贅沢な人間になってしまって!!』と怒られるよ」だって。

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