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    2016.03.01 顧客体験
    小売りは各工程での情報共有で顧客サービスの質が高まり、ファンが増える

     

    洋服というのはさまざまな工程を経て作られています。糸を作る工程、その糸を使って生地を作る工程、その生地を裁断・縫製する工程。その間にも生地に整理加工を施したり、縫いあがった洋服を洗い加工したりする工程があります。

     

    こうしてやっと洋服が出来上がります。アパレル・ファッション業界の課題の一つに、各工程間での情報が共有されていないことがあると思っています。

     

    生地を作る人は洋服のことをあまり知りませんし、小売店のことなんてもっと知りません。逆に小売店の人は洋服メーカーのことをあまり知らないですし、生地や糸についてはもっとしりません。各工程間の情報を共有することができれば、現在の「洋服消費不振」の打開策を見つけるきっかけの一つになるのではないでしょうか。今回は、小売店で経験した事例を基に考えてみたいと思います。

     

    知識がないからトンチンカンな接客に

     

    以前、ある大手セレクトショップを覗いたときのことです。ジーンズを手に取って見ていたところ、まだ若い男性の販売員が声をかけてきました。「良いでしょ。それデニムですよ」と言われ、ちょっと笑いそうになるのをポーカーフェイスで隠して「はい。そうですね」とお茶を濁しました。

     

    デニムかどうかは見ればわかります。何を当たり前のことを言っているのかと怪訝に思いましたが、おそらくこの販売員は生地・素材の知識があまりなかったのではないかと推測しました。実際に取材や仕事で何人もの販売員と接したことがありますが、一部を除いては、生地・素材のことをあまり詳しく知らない販売員が多いという印象があります。

     

    混同して使われる生地名称

     

    ちょっと横道に逸れますが、「デニム」というのは本来生地の名前で、デニム生地で作られたパンツはジーンズ、もしくはデニムパンツと呼ぶのが正式名称です。最近では「デニム」が生地名だけなくジーンズなどの代わりに商品名としても使われることが多くなり、混乱しやすくなっています。また、混乱しやすい事例の一つとして、デニムとダンガリーとシャンブレーの区別ができていない人が多く、販売員はもちろんのことアパレルの企画担当者やデザイナーまでが3つの生地名を混同して使用していることがあります。

     

    デニムは経糸がインディゴ染めした糸、緯糸は白い糸を打ち込んだ綾織の一種です。ダンガリーは経糸と緯糸が逆。経糸が白で緯糸がブルー。ただし見た目はデニムとほとんど同じに見えます。

     

    シャンブレーは経糸か緯糸のどちらかに色糸を、どちらかに白い糸を打ち込んだ平織の生地の名前です。

    このようにそれぞれ生地には種類があり、製造工程も異なっています。これをキチンと把握することでお客様に対してより正確な情報をお伝えすることができます。コーディネイトや着こなしについてアドバイスしてくれる販売員は多いですが、生地の特色から保管方法や洗濯方法までアドバイスしてくれる販売員がいたらどうでしょうか?ものすごく価値ある顧客サービスではないでしょうか?

     

    生地製造業者にも同じことが言えます。洋服のことやファッションのことをもっと理解すればより良い生地が作れるのではないでしょうか。そういう意味でも各工程の情報共有を業界はもっと促進されるべきだと考えます。

     

    SHAR

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