部下も会社も皆で一緒に成長するための、部下の上手な育て方

従業員エンゲージメント

最近の若者に対して、「少し注意するだけですぐめげる」「言われたことしかやらない」「失敗を極端に恐れる」というイメージを抱いているマネージャー職、経営者の方は多いのではないでしょうか。でもだからと言って、それをゆとり教育のせいにしたり、「最近の若者はこれだから……」といった偏見や決めつけを持つのもよくないですよね。

大切なのは一人ひとりと向き合うこと。お互いを尊敬し、尊重する心が、絆を育み、信頼関係を築きます。こういった人間関係から生まれる強固なチームワークこそ後々企業の成長につながるものです。だからこそ、部下のやる気を上手に引き出す方法を身に付けてみませんか?


1つ叱るなら4つ褒める

行動科学マネジメントの第一人者である石田 淳さんによると、上司から部下に対する褒め言葉は95%もスルーされているということが分かっています。これをもっと分かりやすくすると、「1日に2回褒めても、月に2回しか認識されていない」のだとか。驚きですね。今の若い世代にしてみれば、叱咤激励はただ叱っているだけ、褒め言葉も褒められているとは受け取られない場合がほとんどだそう。

この大きな認識のずれを埋めるためには、行動科学マネジメントの「4対1の法則」が役に立つようです。これは、1つ叱るなら4つ褒めてからにしよう、というもの。そんなに褒めるのは大変かもしれませんが、「褒める」は「感謝する」「認める」「興味を持つ」と同意義だそう。ということは、締め切りを守ったことに対して「締め切り前に提出してくれて助かったよ、ありがとう」と感謝したり、朝「おはよう」と声をかけたりする……といったちょっとしたことも、褒めることと同じ意味を持つということになりますね。それであれば気軽に毎日実践できると思いませんか?

ちなみに褒め言葉を伝える時には、結果ではなく行動を褒めるようにすると効果的とのこと。なぜなら行動に伴うその人の意思を褒めるということだから。そして褒め言葉は直接本人に伝えるのはもちろん、皆の前で伝えるとより効果的だとか。

もし自分がチームメンバーの前で褒められたらどんな気分がするだろうと考えたら、相当のモチベーションアップになるだろうと思います。もし自分のチームメイトが上司に褒められていたら、その人を手本に自分を高め、同じように認められたいという気持ちも芽生えるだろうと思います。そのように日々切磋琢磨できる環境は、社員の求心力を高め、企業が成長するきっかけを作るのではないでしょうか。

逆に叱る時にはその人の人格ではなく、行動そのものを叱ることが大事だそうです。その行動がどのような結果をもたらすのか、どういったことに影響を及ぼすのかということを、分かりやすく、相手の気持ちを尊重して伝えてみてください。(尚、くれぐれも皆の前で部下をさらし者にすることのないよう!)


盆栽を育てるように部下を育てる?

「4対1の法則」は盆栽の手入れ・育て方に似ているかもしれません。叱るということは、盆栽で言えば不要な枝や伸びすぎた枝を切り落として形を整えるということ。形を整えることで養分が浸透しやすくなり、成長を促進させる効果もあります。でもあまり叱りすぎると萎縮して成長が止まってしまうので気を付けたいところです。成長のために水や肥料を与えることはもちろん、盆栽に限らず植物は声をかけると成長がよくなると言いますから、十分に褒めて、感謝して、認めて、興味を持ってあげたいですね。

盆栽はさておき、普段から褒めて認め合うことができて、間違いは間違いと認めてそれを受け入れられる職場環境を作るために、「4対1の法則」を日々意識してみてはいかがでしょうか。

参考①:http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130809/252137/?P=1&rt=nocnt 
参考②:http://www.nips.ac.jp/contents/release/entry/2008/04/post-36.html