従業員のエンゲージメント向上のために、企業が大切にすべきものは社員同士の”友情”?

エンゲージメント

家よりも職場にいる時間の方が長いという人も多いかもしれません。大人になるほど友達を作るのが難しくなると言いますが、せっかく長い時間を一緒に過ごす職場の人たちと、うまくやっていきたいと思うのは自然なこと。それに職場に友人と呼べる存在や、価値観を共有できる仲間がいる方が、仕事のパフォーマンスやエンゲージメントが上がることも分かっているので、友達や仲間を大切にすることを常に心がけたいですね。


パフォーマンスやエンゲージメントに大きく影響する“友情“

米世論調査企業ギャラップ(Gallup)が1000万人の顧客、300万人の従業員、20万人のマネージャーを対象に行った調査から確立したQ12©というものがあります。これは12の質問に従業員に1~5点(1が強い否定、5が強い肯定)で答えてもらうことでエンゲージメントの測定を可能とするものですが、10番目に「職場に親友がいる」という質問がありますが、親友の存在はエンゲージメントを高めるものであり、給料や福利厚生よりも大切で、生産性、安全性、顧客ロイヤリティ、収益性などの広い範囲にわたって良い影響をもたらすものだそう。(12の質問の内容をしりたい方は、こちらもどうぞ

ではどうやったら職場で友情が育まれ、エンゲージメントが高まるのでしょうか。


従業員の友情を育むために企業ができること

企業ができることの一つに、従業員が社内で属することができるグループを設けるということがあります。

社内部活制度を活性化させるのも良い手です。例えばフェリシモでは好きなことを会社公認で行える部活動が盛んで、社員の3人に一人が参加。既存の組織や役割、上司や部下の関係を超えて挑戦することで人間関係に深みが出るのはもちろん、「女子DIY部」のように商品販売をしたり、新しい顧客の開拓をしたりと、事業化を視野に入れて活動しているため、パフォーマンスやエンゲージメントが自然と向上する仕組みに。

ダイバーシティが推進される昨今、従業員グループ(Employee Resource Group、以下ERG)の導入もオススメです。ERGの発案者はゼロックス創業者のジョセフ・ウィルソン氏。彼は世界で初めて普通紙複写機(コピー機)を発売しただけでなく、企業が社会の一員として社会問題に取り組むことの必要性を訴え、自ら率先して取り組みました。そんな彼は1960年代にアメリカで問題となっていた人種差別の問題に取り組むために、このようなグループを作り、黒人の従業員と共に平等な職場環境の実現を可能とするため、課題に取り組みました。

その後アメリカでこの取り組みが高く評価され、女性グループ、LGBTグループ、外国人グループ、障がい者グループなど、さまざまな多様性に基づいたERGが多くの企業で発足されていきました。これらグループでは、それぞれが抱える問題に取り組んだり、グループ・部門間の交流を図るイベントなどを開催することで、従業員一人ひとりがダイバーシティを尊重できる文化を育んでいきました。

ERGはその名の通り従業員から成るグループ、しかも同じような境遇にあり、同じような悩みを抱える人間から構成されるため、お互いの交流を通して絆が深まり、“親友”関係になりやすいのだとか。

ERGとエンゲージメントの相関性を示す研究結果はまだありませんが、強い関係性がありそうだということは明らかではないでしょうか。


職場で“親友”と呼べる存在に出会うために従業員一人ひとりができること

仕事でも恋愛でも友達でも家族でも、あらゆる人間関係において見返りを求めず相手を大切にする心が、良い人間関係を生むと言います。「見返りを求めず」と言ってしまうとハードルが高くなるような気がしますが、そんなことはありません。

例えば笑顔で挨拶をする、意見を求める/相談する、褒める、愚痴や悪口を言わない、雑談をして相手のことを知る、など、普段のちょっとした言動が良い人間関係を生むきっかけになるはずです。

参考:
http://www.orcnetworks.com/system/files/story/2011/5849/ergs_come_of_age_2011_study_pdf_30909.pdf
http://www.gallup.com/businessjournal/787/collective-advantage.aspx
http://w-kawara.jp/originality/company-with-the-club/