人の振り見て我が振り直そう! NPSと顧客/従業員エンゲージメントが一瞬のうちに急降下してしまうケースとは!?

従業員エンゲージメント

Facebookのニュースフィードで友人からシェアを通じて流れてきたのが、とあるレストランで開店初日に起きてしまったあるまじき失態を綴ったレポ。本記事は有名ニュースサイトに掲載されていたため「いいね!」やツイートの数も多く、良い情報も悪い情報もこのように一瞬で拡散してしまう時代だということを実感したものです。

元々こちらのレストランは、ユニークなサービスで爆発的な人気の出たレストランが別業態で出店したお店。新業態でも同じような成功を目指し、社員一同試行錯誤しながら店舗が完成し、プレスリリースも配信してお客様とメディアを迎える準備万端! だったはずなのに、「努力が一瞬で水の泡」となってしまったようです。

 

たった1回の訪問で推奨者が批判者に!

お客様満足測定の指標、NPS®(ネットプロモータースコア= Net Promoter® Score:顧客推奨意向)をベースに、たった一回の来店でどれだけ記者の方の立場が変わってしまったのか、ステップを踏んで見てみましょう。

※NPSの概要
世界の成長企業が採用する、シンプルで運用が簡単な、的確に本音の評価を得ることができる顧客満足度を測るための指標。商品やサービスを周りにすすめる可能性はどれくらいあるかという質問に対し、0~10の間で答えてもらい、その数値によって3つのグループにわけて把握。(下記図参照)

NPS®(ネットプロモータースコア= Net Promoter® Score:顧客推奨意向)

①来店時の立場:推奨者
別業態のお店を「コスパも味も最強レベル」と評価していただけあって、記者の方は明らかに「推奨者」、期待値も高い状態でした。

②注文時の立場:中立者
開店初日なのに思ったほどお客さんが入っていないこと、コスパも別業態のお店ほどよくないこと、明らかに関係者(会社の重役)と思われる人間が食事をしていてお客さまを迎える状態ではなかったことで、「う~ん、イマイチ」という印象が芽生えてしまいました。

③注文後の立場:批判者
食事をしている最中、関係者の一人が「ここまでは合格点だな」とつぶやく声が聞こえたり、スタッフに指示(ダメ出し)をしているのが聞こえてしまったことで、「オープン前に合格点にすべきだ」と批判したくなる気持ちや、「楽しい食事の時間が台無しだ」という残念な気持ちが強くなってしまいました。

 

顧客/従業員エンゲージメントへの悪影響

商品やサービスを気に入って繰り返し購入してくれたり、周りに自発的に薦めてくれたり、製品・サービス開発につながる価値のある意見やコメントを提供してくれるのが、「顧客エンゲージメントが強い」と言われるお客様です。ただし今回は全く逆のケースとなってしまい、恐らくリピートすることもなければ、批判の声がウェブ上のニュースからSNSへと拡散してしまい、企業にとっては大きな痛手です。このように信用と顧客エンゲージメントを一瞬で失ってしまうことのないよう、お客様の「共感」と「愛着」を得て「絆」を深めるために、「エンゲージメント全体戦略」を立案し、実践していくことが重要です。

悪影響は従業員エンゲージメントにも及びます。オープンを迎え士気高まる大切な日に、他のお客様の前でダメ出しをされてしまったスタッフにとって、これ以上モチベーションが下がることはありません。また、オープンに向けて努力をしてきた裏方の社員だって、もしこの批評記事を見たら「なぜ努力を台無しにするようなことをするんだ」と怒りの気持ちさえ湧き上がってくるはずです。従業員エンゲージメントは、顧客エンゲージメント同様、従業員が会社に対して愛着を感じたり、ビジョンやミッションに共感することで、会社の存続や成長に貢献しようとする行動を起こすもの。従業員エンゲージメントが強化されることで、①サービス品質の向上、サービス改善・新商品提案、離職率低下など、②顧客数と売上拡大、持続的成長、という連鎖が生まれるため、従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントは、車の両輪のように連動させていくことが重要だと考えます。

(引用元:http://rocketnews24.com/2014/06/26/459100/