映画『マイ・インターン』から得る、あらゆる世代が仕事や生き方に活かせる気づき

従業員エンゲージメント

現在公開中の映画『マイ・インターン』。キャッチコピーは「すべての女性に贈る、幸せになる人生のアドバイス。」ということで、女性向けの映画かと思っていたのですが、実際に見てみたら、現代社会に生きるキャリアウーマンだけでなく、男性やシニア、若者など、あらゆる世代に対して働き方や生き方のヒントを与えてくれる、とても素敵な作品でした。


あらすじ

華やかなファッション業界で成功し、結婚してプライベートも充実、現代女性の理想の人生を送るジュールズ(アン・ハサウェイ)。そんな彼女の部下にシニア・インターンのベン(ロバート・デニーロ)が雇われる。最初は40歳も年上のベンに何かとイラつくジュールズだが、いつしか彼の的確な助言に頼るように。彼の“豊かな人生経験”が彼女のどんな難問にもアドバイスを用意し、彼の“シンプルな生き方”はジュールズを変えていくー。そんな時、ジュールズは思わぬ危機を迎え、大きな選択を迫られることに!(公式HPより)

(以下作品の内容を含む部分があります)


経営者・マネジメント層が『マイ・インターン』から学べること

30歳の若さで家庭を持ちながら何百人もの社員を抱え、アパレルECサイトを運営する会社のCEOであるジュールズ(アン・ハサウェイ)から経営者・マネジメント層が学べるのは、年齢や性別や役職など関係なく、周りにいる大切な人の存在に気づき、愛情と尊敬を持って接するということ。そして彼女のように人を束ね会社を経営する行動力と求心力を兼ね備えながらも、自分のミスを認め謝ることができる素直さは、社員や部下の人望を勝ち取るものではないでしょうか。

人生経験豊富なシニア・インターンのベン(ロバート・デニーロ)から経営者・マネジメント層が学べるのは、謙虚なふるまいや包容力です。ベンは若い女性経営者がから回りしていても説教じみたアドバイスをするのではなく、彼女のやり方を尊重し、勇気づけ、そっと背中を押します。他にも軽率な行動で女性を傷つけてしまった男性社員に誠実なアドバイスを送ったり、住むところがなくなってしまったインターンを自分の家に居候させたりするベンは、若いCEOや社員にとって、“メンター”となる大切な存在です。

メンターの効果は、「ロールモデルの育成およびメンター制度の導入に関するアンケート調査」(厚生労働省)を見ると分かります。

ロールモデルの育成およびメンター制度の導入に関するアンケート調査

本作品の中でも、ベンがシニア・インターンとしてジュールズの会社で働くようになってから、上記にある現象が次々と見られるようになりますが、経営者・マネジメント層にはメンターとしての役割を果たすことを考え、日々実践していくことが求められるのではないでしょうか。


シニア層が『マイ・インターン』から学べること

共に余生を楽しむはずだった最愛の妻に旅立たれてしまったベンでしたが、悲しみに暮れて過ごすわけではありません。社会との接点を持つために行動を起こし、人生の後輩である若者たちのミスを見ても「最近の若者は」と一蹴することなく、大きく包み込む愛情を持って接していきます。若者に臆することもなければ過去の栄光にとらわれることもありません。謙虚ながらも自身の知識や経験を持って周りに貢献し、学びを忘れず常に新しいことに挑戦するその姿を見ると、“シニアだから”というのは関係ない、気持ちの持ちようでいくらでも何歳でも人生を謳歌できるということに気づかされるはずです。

原作のキャッチコピーは”Experience never gets old”。直訳すると「経験は古くなることはない」、意訳すると「経験は宝物」ということでしょうか、その“経験”という宝物は、誰かと共有してはじめて輝きが増すのではないでしょうか。


若い世代が『マイ・インターン』から学べること

最近のテック系企業、ベンチャー企業の流行りでしょうか、おしゃれなオフィスでラフな服装で働くというスタイルが増えてきていますが、ベンは品のいいネクタイとスーツというスタイルを崩すことなく、1970年代のクラシックなアタッシュケースを大切にし、“ある理由”からハンカチを毎日持ち歩いています。

そんな古風で紳士的なベンは作品の中で「絶滅危惧種」と表現されていましたが、確かにファッションやテクノロジーなど、時代の流れや進化とともに時代遅れになってしまうものも多くあります。人の心も喜びや苦しみを感じながら日々進化していきますが、人の心には時代とともに移ろうことのない、自分のコアとなる部分があると思います。

だからこそ「古臭い」とバカにするのではなく、大切にしたいのが、ベンの折り目正しさから見える丁寧な暮らし方や心の伝え方。これらは永遠に時代遅れになることはなく、いつまでも大切にすべきものだと思います。


企業が『マイ・インターン』から学べること

総務省統計局の労働力調査結果を見ると、65歳以上の就業者数が年々増加の一途にあることが分かります。2014年9月に683万人だったこの年齢層の就業者数は2014年9月には730万人になっており、1年で47万人も増加。この数は就業者全体の8.8%を占めるという状況になっています。

このうちの大半が非正規雇用のパートタイマーやアルバイトですが、日高屋のように60歳以上の従業員が身体に負担をかけずにイキイキと働ける場所を提供する会社も出てきています。他にも企業は、シニア層と若年層のマッチングが行えるような形(例えば本作品のベンのような経験豊富な人に社会人としてのマナーや人間としてのあり方を教えてもらうなど?)でのシニア層の採用をすることもできるのではないでしょうか。


本作品の魅力は、人生のどのステージにあっても、自分の仕事や人生を見つめなおし、前向きに考えるきっかけを与えてくれるところ。他にも、洗練されたマンハッタンや若者たちから人気を集めるブルックリンの街並み、スタートアップ企業のイキイキとした雰囲気、アン・ハサウェイのファッションなど、見所もたくさんです!

 
ワーナー エンターテイメント ジャパン