顧客に「WOW!」と言わせる「顧客体験」を提供する接客サービスで人気のラッキーピエロ

エンゲージメント

全国ご当地バーガーNo.1に輝くハンバーガーショップ、「ラッキーピエロ」(通称:ラッピ)は、函館市内を中心に16店舗を展開。休日には行列ができる人気店として、年間来店客数は全店合計で150万人に上ります。

ラッピは、効率的な運営システムを構築している大手ハンバーガーチェーンとまともにぶつかっても勝てないと考え、あえて非効率な戦略を採用しています。

例えば各店舗の内装やテーマはバラバラ。ある店舗は、ボッティッチェリの絵画が飾ってあると思えば、別の店舗はサンタクロースだらけ。エルビス・プレスリーをテーマにしているお店もあります。

提供されるメニューも、ハンバーガーを主体にしているものの、各店舗の顧客の声を反映させており、カレー、オムライス、とんかつ、ラーメンなどもあるとのこと。大手ハンバーガーチェーンのメニュー数はせいぜい10種類前後なのに対して、ラッピのメニュー数は100種類にもなっています。

しかし、だからこそ地元客から圧倒的な支持を受けていると言えるでしょう。地元函館では、マクドナルドさえ太刀打ちできない地位を確保しているのです。

大手チェーンの運営システムは基本的に、事業者本位で組み立てられています。

すなわち、極限までコストを削減しつつ利益を確保するために、標準化、システム化が推し進められています。もちろん、このおかげで、どこのお店でも一定の味が保証されているという安心感があり、かつ手頃な値段で購入できるというメリットはあります。

しかしながら、大手チェーンの場合、期待通りの味、値段が得られることによる「満足」は得られても、期待を超えた「感動」「ワクワク」がほとんどありません。

一方、ラッキーピエロは、単に優れた商品・サービスを提供するだけでなく、期待を超えた感動やワクワクを提供するため、各店舗の自主性に任せつつ様々な工夫をこらしているのです。

ラッキーピエログループ代表取締役、王 一郎氏は、日経ビジネスの取材において以下のように話しています。

“おいしいだけでは来てもらえない時代。楽しいだけでも心に響かない。誰かに伝えたくなるような経験をいかに提供できるかが重要。そのため、『ワオ!』と言いたくなるような驚きを至る所に溶け込ませている。”

お客様との間に強いエンゲージメント(共感や愛着)を構築するためには、顧客満足を超えた感動が必要です。そのためには、商品設計に加えて、顧客志向に基づく顧客体験の設計が重要なのです。

ラッキーピエロは、お客様にワオ(WOW)!と言わせる最高の顧客体験の設計と提供を通じて、熱烈なファンを増やし続けているエンゲージメント・カンパニー(お客様に愛され、支持される会社)の代表例だと言えます。

出所:

・日経ビジネス2013.06.03 特集記事

・ラッキーピエロ 公式Webサイト http://www.luckypierrot.jp/index.html