“目に見えるおもてなし”と“目に見えないおもてなし”が素晴らしいワンランク上のビジネスホテル

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「ビジネスホテル」と聞くと、サラリーマンが出張で利用する素泊まり用ホテルのイメージがあります。でもそんなイメージを覆すホテルが、JR東京駅から徒歩3分の場所にある「ホテル龍名館東京」。日経トレンディ2012年10月号のホテルランキングでビジネスホテル部門第一位を受賞したこちらのホテルは、

1909年(明治42年)に、「旅館 呉服橋龍名館」として開業。100周年にあたる2009年(平成21年)6月に、賃貸オフィスフロアとの複合型ビル「八重洲龍名館ビル」へ建て替え、新たにホテル龍名館東京として開業した(ウィキペディア)

という旅館からビジネスホテルへ転換した歴史のある老舗。今までのビジネスホテルにあまり見られなかったおもてなしのサービスでワンランク上の顧客体験を提供し、ファンを醸成しているようです。

ホテル龍名館東京の“目に見えるおもてなし”

ホテル龍名館東京が一般的なビジネスホテルと違うところ、それは下記のようなおもてなしサービスに見られます。

①思わず嬉しくなる備品や設備
「上島珈琲」や「ネスプレッソ」のコーヒー、紅茶専門店「リーフル」とコラボしたオリジナルブレンドの“眠りにつきやすくなる”お茶、履き心地の良いフカフカのスリッパ、青竹踏み、本格的な靴磨きセット、入浴剤、コインランドリー

②旅館のようなサービス
日本橋の老舗である「榮太樓總本鋪」とコラボしたオリジナルの焼き菓子をお着き菓子として提供したり、その場で日本料理の職人が作る卵料理を目玉にした和食ブッフェを提供するなど、長年旅館として営業してきたからこその強みを活かしている

③自分でコーディネートできる客室
スタンダードシングルからスイートまで客室タイプの数は13種類。旅のスタイルにあわせて客室タイプだけでなく、アメニティも選べるようになっている

④質の良い眠りに特化した客室
「照明」「音楽」「体感振動」の三つの機能をお客様一人一人のライフスタイルに合わせてコントロールすることで、質の良い眠りを実現するシステムを導入した一部客室に「フォーラス」というブランド名を付けて提供(下記動画参照)

これらのサービスはきっと、「ビジネスホテルなのにこんなものまである!」と期待以上の感動につながり、「また来よう」という気にさせるだけでなく、「あのホテルすごくよかった!」と周りに思わず薦めたくなる気持ちを起こさせるはずです。

こういったアイディアは、もともと出張族だった支配人の体験に基づき、ビジネスパーソンの「心と体のバランスを整える」ことに焦点を当てるところから生まれたようです。明日の活力とモチベーションにつながるこれらの“目に見えるおもてなし”には、「出張先でも仕事を頑張ってほしい」というホテル側の思いやりの気持ち=“目に見えないおもてなし”も感じられますね。

ホテル龍名館東京の“目に見えないおもてなし”

VOC(ボイス・オブ・カスタマー/お客様の声)活動を行っているというホテル龍名館東京。これは、「VOCカード」というメモ帳のようなものをスタッフ全員が携帯し、お客様の“声なき声”を拾う活動のこと。館内のあらゆるところに設置されたご意見箱に、お客様のちょっとした仕草やコメント、部屋をどのように使われたのかなど細かいところまで全て観察し、サービス改善につなげられるとスタッフが気づいたところは全て書いて入れていくそうなのですが、お客様も投函できるこの箱に入る意見は主にスタッフからのものが多いのだとか。一度気づいたことでもまた気づけば何度でも入れることを推奨し、定性的になりがちな部分を定量的に分析して改善につなげているのだそう。

ホテル龍名館東京ではデータの統計分析のようなことは行っておらず、お客様の声が直接的にスタッフに響くよう、シンプルな仕組みを取り入れているのだとか。だからより改善→感動につながりやすいのかもしれません。

「どうしたらお客様に喜んでいただけるだろうか」と親身に考えて、お客様に対し心を尽くす気持ちで投函するのがVOCカード。ご意見箱にVOCカードに書かれたスタッフの声が多いところにも、スタッフが真剣にお客様のことを考えていることが分かります。VOCカードは言ってみたら“目に見えないおもてなし”ですが、その目に見えない部分があってはじめて、“目に見えるおもてなし”へと反映できるもの。

ラグジュアリーホテルなどに滞在して、「加湿器を貸してほしい」「アイロンを貸してほしい」「入浴剤がほしい」などとリクエストすると、次に滞在する時からはそういった備品があらかじめセッティングされていてホテルのさりげない気遣いを感じますが、ホテル龍名館東京も同じような感動を呼ぶおもてなしを実践しています。お客様一人一人のニーズや気持ちを汲み取り、大切にする心が形になることで、「大勢いる客の中の一人」ではなく、「大切な一人の客」であることをお客様が感じられるに違いありません。

引用元①:http://toyokeizai.net/articles/-/31920
引用元②:http://toyokeizai.net/articles/-/31965
引用元③:http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1000Y_Q2A910C1000000/