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    2016.03.31 NPS
    NPS事例 American Express

    Photo by The.Comedian

    NPS(ネット・プロモーター・スコア)を活用して事業成長を実現した事例を紹介します。

    アメリカン・エキスプレス・インターナショナル(アメックス)では、全世界共通の顧客ロイヤルティ指標としてNPSを導入し、持続的な業績向上を達成しています。

    従来のCS調査の課題

    世界的なカードブランドである同社は、長年にわたってグローバルに大規模なCS調査を実施し、顧客の自社サービスへの満足度や継続利用意向を調査していました。しかし、この調査結果は業績の向上と必ずしも連動していない、という課題がありました。

    「顧客満足度が高くても末永く顧客でいてくれるとは限らない。継続意向が強くても実際にカードを使う頻度はなかなか増えないケースもあった」

    と、個人事業部門マーケティング部の三木若葉部長は語っています。

    社長の強いリードによる年2回のNPS調査導入

    従来の顧客満足度調査では、業績向上と連動しない。

    この課題を解決する指標として、社長の強いリードの下、全世界全社員へNPS(ネット・プロモーター・スコア)の徹底導入を2007年より開始しました。同社は、年2回のNPS調査を実施し、各サービスへの満足度がNPSにどう影響しているかを分析・フィードバックすることで、全社をあげて顧客ロイヤルティの向上に取り組んでいます。

    同社社長のロバート・サイデル氏は次のように述べています。

    「信頼する人からのクチコミほど強力なものはない。
    NPSが上がれば結果は必ずついてくる」

    社長みずから各部門を回り導入の意義を伝え、さらにNPSの解説書を全社員に配布するなど、NPSの必要性・活用方法を浸透させるなど、NPSを活用した業績向上に全社レベルで徹底的に取り組んでいます。

    NPS分析・改善の内容

    その結果、アメックスではNPSが全社の共通言語となり、各部門がNPSを向上させる施策に取り組みました。

    サポート部門のNPS分析結果からは、クレジットカード紛失時の対応が顧客ロイヤルティに大きな影響を与えるポイントであることが判明しました。そこで「迅速なカード再発行」を実現する仕組みづくりを実施しました。

    また、「財布を紛失して旅行先から国際電話で連絡をしてきた顧客には、自社以外のクレジットカードや銀行のキャッシュカードの連絡先も案内する」と、いう革新的なサポートも顧客視点ベースであるNPSの向上を考えるなかから生まれました。

    日本のマーケティング部門では、「非日常の感動体験」を顧客に提供することで、「アメックスを友人にも奨めたい」と、いう強い顧客ロイヤルティを獲得する施策として、京都の寺を貸し切って紅葉を楽しむイベントや、有名元プロ野球選手による野球教室などを実施するなど、顧客体験を大切にしたロイヤルティ向上に努めています。

    このようにNPSを起点とし、顧客体験向上のための新しいサービスや業務改善が生まれました。

    NPS導入による改善施策の成果数字

    その結果、同社ではNPSの向上にともない

    • 顧客の解約率が4分の1
    • 一人当たりの平均利用金額が10%増加

    と、いう大きな業績向上を実現しました。

    NPSは、業績に連動する信頼性の高い指標です。
    しかし、いくらNPSが業績に連動するからとはいえただ測定だけを実施しても、NPS自体はただの「数字」にすぎません。
    この調査の意義を全社で学び、結果にもとづいて各現場が向上の取り組みをしたことが成功の秘訣といえるでしょう。

    NPSを測定し、顧客ロイヤルティ向上に繋がる顧客体験を向上させる取り組みを実行するからこそ、業績が向上するのです。
    アメックス社の取組は、こういった意味で「NPSを活用した事業成長」の素晴らしい事例の1つと言えるでしょう。

    [参考]
    ◆週刊ダイヤモンド2013年2月16日号「友人に薦めるか」で測る NPSという新指標の威力
    ◆日経情報ストラテジー 「称賛される会社」の“常識”を超える新経営「顧客満足度が上がれば売り上げも増える」のウソ、アメックスが採用した究極の指標「NPS」

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