アメリカのエンゲージメントがどう変わってきたか〜メダリア主催 CXの今を知るExperience '18

エンゲージメント

アメリカの大手企業が一堂に会してカスタマー・エクスペリエンスについて議論するカンファレンス「Experience '18」に参加しました。

主催するのはメダリアで、同社はカスタマー・サクセスを向上させるツールの提供や、コンサルティングをてがけています。トータル・エンゲージメント・グループがベンチマークにしている企業です。

メダリアの創業者のボルジュ・ハルドはノルウェー空軍やボストン・コンサルティング・グループなどを経て、2001年にメダリアを設立しました。ビジネスをスタートしたきっかけは、ボストン・コンサルティング・グループ時代にあります。大手金融のコンサルティングに従事した際、金融業界は顧客視点が皆無であるにもかかわらず、膨大な利益を上げていることに疑問を持ったのです。将来的には、顧客中心に物事を考えられない企業は淘汰されることをボルジュ・ハルドは予見し、起業を決めました。

前年のExperienceと今回の違いは登壇者でした。2017年は経営者・役員がカルチャーチェンジやビジョンについて語っていました。業績が落ち、株価も急落した企業が、顧客の視点に立ってビジネスを変革し、どのように復活をとげたかなどの話が多い印象でした。
 
今年は、管理職が現場の話をしていました。しかも、成功談というよりは、ビジョンを実現するために試行錯誤しているオペレーションの様子など、道半ばのプロジェクトの共有が目立ちました。ミッションやビジョンを実現するために、顧客や従業員と良い関係性をつくるための取り組みを粛々と進め、エンゲージメントを高めている企業がそれにふさわしいプレゼンテーションが斬新でした。会場にはスタッフも出席しており、壇上から彼らの努力を讃えるやりとりも見らるなど、プレゼン自体で従業員のエンゲージメントを高めていたのです。従業員を巻き込み、エンゲージメントを高める場としてもExperienceという場を活用するアイデアは見習いたいものです。

前年と変わらないメッセージもある。

顧客の声を聞いて、現場を着実に変えていく。派手なコンセプトを打ち上げるのではなく、地味に粛々とひたすらやる以外、成功への近道はないというのは、イベント全体を通じて発信されたメッセージであった。企業視点のブランド価値ではなく、顧客に対するカスタマー・サクセスを上げることが、アメリカの企業にとって、もっとも高い関心事なのである。