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    2022.12.24 NPS経営
    NPS導入にあたり社内を巻き込む方法とは?

    NPSの導入を検討している担当者の最大の不安は、導入したにもかかわらず、社内を上手く巻き込めずに、思ったように効果が出ない状態に陥ることではないだろうか?NPSの導入で成否を分けるのは、まさにこの点です。

    経営陣は、顧客との関係性をこれまで以上に強化することこそが我が社の生き残る道だという確信を持って、NPSの導入に踏み切るわけですが、現場のスタッフたちに経営陣と同じだけの意識があるかというと、けっしてそんなことはありません。

    多くの場合は、現場の業務を回すだけで精一杯なのに、さらに顧客にアンケートを依頼するという作業が加わるとなると、「私たちはただでさえ忙しいのに、また仕事が増えるんですか!もう無理です!」と思うのが一般的な反応だと考えた方がいいです。

    私達の長年の経験では、そんな現場のスタッフたちの後ろ向きのマインドセットを、いかに早い段階で前向きなものへと切り替えさせることができるかが、NPSの導入を成功に導く最大のポイントとなってきます。

    結論から言えば、その鍵は「チーム内の“関係の質”を高める仕組み作り」にあります。

    これができれば、現場のスタッフを巻き込み、NPSの導入は確実に成功へと向かいます。

    NPS導入後の成功の鍵は「チーム内の関係の質を高める仕組み作り」

    なぜ「チーム内の“関係の質”を高める仕組み作り」をすることが、社内を巻き込むことに繋がり、NPS導入を成功へと向かっていくのだろうか?

    マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱した有名な「組織の成功循環モデル」という理論がある。これは、組織が成果を上げ続け、成功に向かう過程や仕組みを明らかにしたものです。

    キム教授は、成功や成果といった組織としての“結果の質”を高めるためには、一見遠回りに思えても、組織に所属するメンバー相互の“関係の質”をまず高めるべきだ、と述べています。組織の“関係の質”が高まると、個人の“思考の質”や“行動の質”も良い方向に変化して、“結果の質”の向上に繋がる。良い結果が出ると、メンバーの相互信頼が深まり、さらに“関係の質”が向上していく。このような“グッドサイクル”を回すことが、組織に持続的な成長をもたらすという考え方です。

    もう少しかみ砕くと、チーム内のメンバーがお互いに尊重し合い、一緒に考えるという雰囲気を作ることができる(=“関係の質”を向上させる)と、一人ひとりに様々な気づきが生まれ、仕事が面白くなり、自分で考えるようになり(=“思考の質”が向上する)、自発的に行動できるようになる(=“行動の質”が向上する)。

    その結果、成果が出始めるようになり(=“結果の質”が向上する)、さらに信頼関係が高まる(=“関係の質”が向上する)という好循環が生まれるのというものです。

    ①関係の質

    ②思考の質

    ③行動の質

    ④結果の質

    社内の全ての組織において、上記のような“グッドサイクル”を回す仕組みを作ることが、NPSの導入を現場のスタッフたちが前向きに捉えてくれるようになる秘訣、すなわち、社内を巻き込む最大の秘訣です。

    反対に、成果の出せない組織は“バッドサイクル”に陥っている場合が多いです。そして本当に多くの企業でみることになります。

    成果が上がらない(=“成果の質”が低い)ので、リーダーはメンバーを問い詰め、一方的に命令を下すようになり、上下間・メンバー間に対立が生まれる(=“関係の質”の悪化)。そうなると当然メンバーは面白くないので、どんどん受け身になり(=“思考の質”の低下)、自発的・積極的な行動はしなくなり(=“行動の質”の低下)、その結果として、さらに成果が上がらなくなる(=“成果の質”の低下)という悪循環に陥っています。

    この悪い流れを断ち切る仕組みがないと、「また仕事が増えるんですか?私たちの負担が増えるだけじゃないですか!」という反発を食らい、せっかくNPSを導入しても、思ったような成果に結び付かなくなります。最悪の場合は、以前よりも組織が疲弊してしまう。

    「チーム内の“関係の質”を高める」ための3つの施策

     ①現場責任者に対する「リーダー教育」

    リーダーに“関係の質”を高めることが、チームの成果を上げる最大のポイントであるということを徹底的に理解してもらうことが大前提です。この際に誰をリーダーにするかは非常に重要です。

     ②定例ミーティングの型化

    前述したように、「チーム内のメンバーがお互いに尊重し合い、一緒に考えるという雰囲気を作る」ためには、リーダーはミーティングにおいて、ファシリテーターに徹して、問いを投げかけることで、スタッフ全員が自ら考えるように習慣づける必要があります。

    そのことが“関係の質”を高めるきっかけとなるからです。

    これまでリーダーから一方的に指示・命令をされていたのに、ミーティングの場でリーダーから、「ここのプロセスが、お客様からの満足度が低いという結果になったけど、ここを改善するにはどうしたらいいと思いますか?みんなで意見を出し合いましょう」と問いかけられると、メンバーは「あれ、ちょっといままでと違うぞ」と思い始めます。ここがチームの“関係の質”を高める最初の出発点である。ミーティングの進め方と、リーダーが投げかける質問を型化することで、チームの雰囲気は確実に変わり始めることになります。

    ③NPS導入によって得られる現場の情報を全社に共有すること

    NPSのデータに基づいて実際に改善が進んだ他部門や他店の生の情報を共有することで、全社的にノウハウが蓄積され、ボトムアップが図られるだけでなく、「うちでもこの施策を実行しよう!」という動きは自然と発生するし、さらには、「他店に負けられない」という健全な競争意識を醸成することにも繋がります。現場のスタッフたちの意識を高め、主体性を引き出すためには、良い情報の共有は欠かせません。

    NPS導入する上で社内を巻き込む方法のまとめ

    NPSの導入にあたり社内を巻き込む方法は、現場の責任者に対して、チーム内の“関係の質”を高めることが大切であることを周知するのが大前提。

    その上、NPSの導入時期に合わせて、チーム内ミーティングの進め方に関するマニュアルを配布し、リーダーがファシリテーターに徹することができるように指導をすることが必要になります。さらに、NPSの導入によって改善された現場の情報を、社内SNSなどを使って、全社に共有する。これらができれば、NPS導入の効果は確実に上がり始め、組織の変化を実感できるようになります。。

    SHAR

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